渋滞中にグラドルが「漏れそう」車内ギリギリトイレ事件

元記事

日刊SPA!
「高速道路の渋滞中にグラドルが「漏れそう」ロケバス車内、限界ギリギリ衝撃のトイレ事件」
2023.05.05

https://news.livedoor.com/article/detail/24181177/

本文抜粋

ゴールデンウィーク真っ最中。SNSでは、オススメのスポットや混雑状況などで盛り上がっている。だが、大型連休はいいことばかりではない。
当然、観光地はどこに行っても混んでいる。そもそもそこまで行くのに渋滞などで時間が掛かる。テーマパークの待ち時間なんて通常の何倍もあるし、それに耐えられず恋人と別れてしまったとか、友人との関係がおかしくなったという話は多い。

何を隠そうド底辺グラドル兼ライターの筆者(吉沢さりぃ)は、ゴールデンウィークの車移動で大失敗をした経験の持ち主である。それがトラウマになり、いまでは車移動や高速道路が一切ダメになってしまった。

◆ゴールデンウィーク終盤にロケバスで地方に

あれは、もう5年以上前だろうか。当時、準レギュラーとして定期的に、とある地方局の番組に出演させてもらっていた。

ゴールデンウィークの終盤、都内から2時間ほど離れた場所で撮影が行われることになった。朝、埼玉県某所に朝7時半の待ち合わせだった。

今より若く大酒飲みだった筆者は、朝の5時半まで痛飲し、ほぼ寝ていない状態で集合場所へ向かった。スタッフには申し訳ないが、行きのロケバスでは爆睡。二日酔いもなく(というか酒が抜けていなかったと思う)、よく眠れたことで撮影は順調に終わった。

しかし、問題は帰り道だった……。

◆帰り道の高速道路で大事件が勃発

帰る間際、少しだけお腹が痛くなった。そのときは、「お昼に食べたトムヤンクンのカップラーメンのせいかなぁ」と気軽に考えていた。

筆者は胃腸が弱く、常にお腹がゆるいので「いつものことか」と、持ち歩いている強力な下痢止めを飲んでおいた。

トイレに寄ってから帰りのロケバスに乗り込み、30分。下道は混んでおらず、通常どおりに進んでいたが、運転手は「たぶん高速に入ったら渋滞にひっかかるから、ここで休憩しよう。みんなトイレに行って、ご飯とか買っておきな」と言っていた。

いちおうトイレに行き、味噌汁とチョコだけ買って再びロケバスに乗り込んだ。

前述のように筆者は胃腸が弱いので基本的には車移動は避けていた。どうしても車移動の場合は極力水分はとらないようにしている。ただ、そのときはお腹がすいていて、食べるのは怖いけど食べなすぎても酔いそうなので「味噌汁ならお腹を壊さないだろう」という判断のもとだった。

◆渋滞中に「お腹が痛い」

ロケバスで味噌汁を飲みきったころ、高速に入った。夕方18時ぐらいだっただろうか。まだそこまで渋滞していなかった。安堵してから「寝ちゃったほうが安全だ~」とまぶたをとじる。

だが、寝不足にもかかわらず、まったく眠くならない。目をつぶって30分ほど経ったところで、急にお腹が鳴ったのだ。

「きゅぅぅぅ」

そう、この「きゅぅぅぅ」は空腹の音ではなく、お腹が痛いときに鳴る嫌な音のほうである。同時に冷や汗がでてきた。

免許のない筆者は、いま一体どこを走っているのか全くわからなかった。30分前よりもやや渋滞になっていて、速度は40kmくらい。“SA(サービスエリア)”の看板を探すが、ぜんぜん出てきてくれない。

お腹がどんどん痛くなる。トイレに行きたい。行きたいというよりも、行かないとマズい。痛みが5分続くと3分は少しラクになる。それを何度も繰り返す。汗がダラダラと流れてきた。

◆サービスエリアは遥か遠く…

筆者はいままでの悪事を反省して、神頼みをした。「神様、なんとかSAまでは持たせてください! もうお酒を飲みすぎないし、絶対に家賃も滞納しないし、浮気もしません。光熱費も期日までに払います。いい子にしますので、お願いします」

だが、そんな願いも虚しく「きゅぅぅぅ」という音が鳴る頻度は高くなる。

顔はどんどん青ざめ、神に祈る余裕すらなくなってしまった。景色が変わるスピードはどんどんゆっくりになり、渋滞がひどくなったことは一目瞭然だった。

「ぎゅるるるるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅ」

運転席まで聞こえそうなほど、車内にお腹の音が鳴り響いた。筆者は「もうこりゃだめだ」と思った。車から1人で降りて「漏らすしかない。もう潔く漏らそう」と本気で決意した。

そして、スタッフに「ごめんなさい、お腹が痛すぎて、ここでおろしてください。帰りは自分でなんとかするので」と涙目で懇願したのだった。

◆絶体絶命のピンチ「もう我慢できない」

しかしそこは高速道路。こんなところで車からおろすわけがない。普段ならそのくらいの判断能力はあるが、あまりの腹痛に「おろしてもらうしかない」で頭がいっぱいだったのだ。

「え? どうしたの? お腹痛いの?」
「ハイ、お腹壊れちゃったっぽくって、本当もう我慢できないんです……」
「えええええええぇえええ! トイレ行きたいの!? ちょ! ちょっと待って!」

明らかに顔面がイッちゃってる私を見て、みんなも焦っていた。

助手席のスタッフはスマホで近くのSAを探してみたが、「やばい、まだまだ先だ……」とつぶやいた。運転手は渋滞でどうすることもできないのに、少しでも前の車がもたつくと「早く行けよ!」とクラクションを鳴らす。

そりゃそうだ。仕事で使っている大切な車が危険にさらされているのだから。漏らされてはたまったもんじゃない。

筆者は、彼らの行動に「ありがたい」と感謝しつつも、現実としては、もはや限界を迎えていた。思考がどんどんヤバくなり、「漏らしたら窓から飛びおりよう」と本気で考えていた。絶体絶命、そんなときに1人のスタッフが叫んだ。

「あ! ここ左に曲がって!」

SAではなく、高速から下道におりれる出口があったのだ。

「助かった……」

筆者はもう半泣きだった。

◆トイレの神様

高速をおりた瞬間、目の前には公的機関のような建物があった。機転を利かせてくれた1人が車を飛びおりると、トイレが借りれるように交渉してくれたのだ。

本来ならばトイレは貸してもらえないようだが、状況が状況だからということで、特別に貸してもらえた。なんとか事なきを得たが、あと1分でも遅かったら完全にアウトだった。

トイレの神様ありがとう。しかしトイレに引きこもること15分。いつもなら効いてくれるはずの強力な下痢止めはまったく効かず、信じられないくらいお腹が痛かった。

「このあと渋滞で何時間も車に乗って帰れるんだろうか……?」

そんな不安が頭をよぎると、再びお腹が痛くなってくる。

車に戻ると、スタッフが「さりぃちゃん、このあともっと渋滞するみたいだから、キツいでしょ? ここから近くの駅まで送るから、あとは電車で帰った方が気がラクじゃない?」と提案してくれたのだ……!

助かる! 電車であればトイレがついている車両もあるし、いざとなれば自由におりられる。なんてありがたい提案なんだ!

筆者はそこでみんなと別れ、地方の聞いたこともない名前の駅から、10回以上おりながら、なんとか東京に帰ったのだった。

◆申し訳ない気持ちでいっぱい

翌日もまだお腹は痛く、内科にいくと軽い胃腸炎だと診断された。「お酒の飲み過ぎには注意だよ。あと出かける前日は安い店で生ものなんかは食べないほうがいいよ」とアドバイスを受けた。前日、歌舞伎町の店で食べたはまぐりが悪かったのかもしれない。

その後、プロデューサーから電話があった。

筆者を駅に送ったあと、みんなは渋滞のせいで高速はあきらめ、下道で帰るはめになったというのだ。なんと、結局は通常の倍以上の8時間もかかってしまったとか……。筆者の腹痛のせいで申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

ゴールデンウィークのトイレ事件以降、筆者は以前にも増して、車移動や高速道路がダメになってしまった。長期連休などの混雑する時期はもってのほかだが、そうでないときでも「トイレがない」と思うだけでストレスを感じてしまい、お腹が痛くなるようになったのだ。

とはいえ、毎年ゴールデンウィークはバーベキューやキャンプ、グランピングなど、大人数で地方へ行く魅力的なレジャーのお誘いが多い。トイレを理由に毎回断ってしまう。

みんなは「SA寄ってあげるから平気だよ」「いつでもトイレでおろしてあげるよ」と口をそろえて言うが、そうそう都合がいいところにSAはないし、渋滞したら簡単に車をおりれないことを筆者はよく知っている–。

<文/吉沢さりぃ>

筆者

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。

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